ふりかけ

 夕暮れ時、狭い四畳半の部屋に、炊飯器の蒸気の匂いが立ち込める。

 これが私の城であり、同時に私の世界のすべてだ。

ちゃぶ台の上に置かれたのは、湯気を立てる真っ白なごはんと、

小さな袋に入ったふりかけ、そして申し訳程度に添えられた漬物。

 おかずの代わりにふりかけをパラパラと振りかける。




 その様子を客観的に眺めてみると、いかにも貧乏という実感が込み上げてきて、

思わず自嘲気味な笑みがこぼれた。

けれど、侮ってはいけない。 ポリポリと漬物をかじり、

ふりかけの塩気とともに米を口に運ぶ。 米というものは本当に懐が深い。

 たったこれだけの手向けさえあれば、空っぽだった胃袋を確かな満足感で満たして

くれるのだから。

豪華な食事ではないけれど、今の私にはこれで十分だ。

 静まり返ったアパートの一室で、今日も貧乏四畳半の宴は静かに続いていく。



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