節分前夜

 明日は節分。世間は恵方巻ムード一色だけど、コンビニの棚を覗いてみて絶句した。

高い。とにかく高い。

縁起物だってのはわかるけれど、この四畳半暮らしの身にはちょっとした贅沢どころの騒ぎじゃない。せめて細めのかっぱ巻きでも……なんて淡い期待を抱いてみたものの、そっちもしっかり便乗値上げされている始末。

去年は「当日を過ぎて売れ残ったやつを安くゲットすればいいや」なんて目論んでいたけれど、最近のコンビニは賢い。食品ロスを減らすために発注をギリギリまで絞っているらしく、当日中にきれいに売り切ってしまうのだ。

余ったら廃棄になっちゃうから、そもそも店に置かない。正論だけど、そうなると僕のような恵方巻難民は、ただ指をくわえて棚を眺めることしかできないわけで。うーむ、今年も恵方巻は辞退させていただくとしよう。

でも、節分の主役はなにも恵方巻だけじゃない。僕らには「豆」という強い味方がいる。豆なら安いし、これなら四畳半の住人でも余裕でイベントに参加できる。

といっても、豆まきをするわけじゃない。だってもったいないじゃないか。せっかく買った豆をわざわざ床に放り投げるなんて、貧乏四畳半の美学(という名の節約精神)が許さない。

そういえば、どこかの地域では落花生を撒くらしい。なるほど、それなら殻がついているから後で拾って食べられるし、合理的だ。一瞬、落花生に転向しようかと考えたけれど、よくよく想像してみたら切なくなった。

狭い四畳半で、一人で豆をばらまき、一人でそれを拾い集め、一人で黙々と食べる。……うん、それはちょっと悲しすぎる。


というわけで、今年も例年通り「撒かずにひたすら食べる」スタイルでいくことにした。鬼も外に出すんじゃなくて、美味しい豆と一緒に胃袋に収めてしまえば、案外おとなしくなるかもしれない。



貧乏四畳半にも福が来ますように・・・・・できれば現金で・・・・



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