ついに、この大根物語も最終章に突入した。
ラストを飾るのは、大根の味噌汁。 いや、ただの味噌汁だと思ったら大間違いだ。これは「大根の豚汁」という名の、僕なりの集大成。
大根、ニンジン、こんにゃく。そして、あの例の豚小間肉。 根菜たちと豚肉の脂を、味噌が優しくひとつにまとめ上げる。 これぞ、おひとりさまによる大根消費のグランドフィナーレなのだ。
ところで、こんにゃく。 あいつも実は根菜の仲間なんだよね。原料が「こんにゃくいも」なんだから。 そして根菜を扱うときの鉄則、それは「水から煮る」こと。 これ、僕の中では常識……だったフリをしているけれど、実は最近まで知らなかった。
土の下で育つものは水から。 土の上で育つものは、お湯が沸騰してから入れる。
そんな丁寧な知識なんて必要のない生活をずっとしてきたけれど、コロナ禍以降、自炊が当たり前になってからはいろいろと覚えざるを得なくなった。 不便な世の中になったもんだなんて、ふと感傷にふけってみたりして。
……いや、いかんいかん。 黄昏れている場合じゃない。 水から炊くためには、まずは下ごしらえを終わらせないといけないんだ。
まずは大根の皮をむいて、ニンジンの皮も丁寧に……。
「……ああ、面倒だ!」
気づけば僕は、ピーラーを放り出していた。 もういい、皮ごと放り込んじまえ。 皮のキワにこそ栄養があるんだって、誰かが言ってた気がするし。
ワイルドにいこう。これこそが、一人暮らしの醍醐味ってやつだ。
コメント
コメントを投稿